おたく強化備忘録ブログ

アラサーOLがただただ好きなものについて考えたことの備忘録。主に音楽。

他のグループにはないBTSの魅力 6つ

BTSが何故こんなに世界的に人気になったのか。

ワンダイレクション活動休止の中、世界的なボーイズグループが丁度いないタイミングだった、SNSでの拡散が人気の理由…とメディアでも様々な切り口で取り上げられている。様々な理由が重なって、人気になったとは思うが、私の思う、他のグループにはないバンタンの魅力は6つある。

 

 

1.母性をくすぐるメンバー  

日本のアイドルより、化粧が濃く現実味がないのがK-POPアイドルの印象だが、バンタンはステージを降りると突然そこら辺にいそうな男の子に変化する。全員ちょっとズレている変な子たち。

 

いまとなっては総合的にかなり評価をされているが、顔面はお世辞にも全員が全員イケメンというわけではないし、元々全員踊りがうまいわけでもなく、歌がうまいわけでもない。しかし、彼らは頑張って苦手を克服したり、努力したり、かっこよく見せるセルフプロデュースをしているのか、外見の美的要素よりも内に秘めた良さを感じさせる。

 

仲が良いと有名なのもその苦難を乗り越えた仲間だからであろうし、そういう仲の良い姿もファンの心を掴む。苦労して大きな舞台に立った今、成長過程がわかりやすいのは彼らの魅力の一つでもあり、そういった点は国境を越えて母性をくすぐるものがあるのだ。

 

2.文系女子へのアプローチ

リーダーRMの書く詞はアイドル?と疑うほど、豊かなボキャブラリーで綴られている。彼は自他共に認めるハルキストであり、文学を好むことで脳セク(脳内セクシー)と呼ばれている。また彼の発言は

本当にアイドル?と思うほど達観している時がある。

 

例えば、メンバーのジョングクの歌い方がこれまでは、情緒にかけていたが、Love yourself 轉では感情が表現されてきていてとてもいいと言っていた。こんな評論家みたいな発言同じグループのメンバーにいうか??お互いを評価しあえるなんて、なんていいグループなんだ!

 

アイドルの曲は、キラキラで正直中身のないアイドルとの疑似恋愛ソングや「さわやか!」「ちょっとミステリアス!」といったイメージ先行ソングや、日々の応援歌のようなものが主流と思っていたが、BTSは違う。

自分達の話を歌詞にしている。初期は特に顕著に身近な変化についてうたっており、少々売れる様になってからは、時事ネタを盛り込み、かなり辛辣な部分をポップに歌ったりしている。

 

 また、MVも魅力のひとつである。映像の美しさだけでなく、ストーリー性にこだわっており、他のグループとの違いが顕著だ。青春二部作と言われている「花様年華」のアルバム以降のMVでは「BTS 考察」と検索するとARMY達(ファン達)がいろんなソースから色んな考察をしているのがわかる。(ヘルマンヘッセのデミアンをもとにストーリーが作られているらしい)

アルバムがテーマに沿って作られていて、そのMVは初見では意味がなんだかわからない内容になっている。ストーリーが複雑でまるでSFミステリー映画のような細かさなのだ。韓国ドラマはものすごく作り込まれているものが多く、伏線回収が細やかであることから、作り手も受け手も賢いんだなぁと普段から思っていたが、BTSの脚本スタッフもかなり作り込んでいるし、受け手の韓国人アーミーの推理もすごく細かくて、驚いた。

正解のストーリーが発表されることはないが、推理したりその考察を読んだりすることが好きな文系女子にとっては、ハマるポイントになりえるだろう。

(それもこれも、そう言った媒体に関する情報を翻訳をしてくださるバイリンガルの方々が日本のファンの大きな支えとなっている。)

 

3.HIPHOPグループということ

ラップは他のグループもやっているのになんで?と思うかもしれないが、他のグループのラップは正直、音遊びのような要因でしか使われていない気がして、K-POPのラップはファッションのようなものばかりだと思っていた。(Block Bなど日本ではあまりブレイクしなかったが、Rapが上手なグループもいる・・・)

しかしバンタンのラップラインの中には、HIPHOP精神が生きている。

 

RMはアングラでラップをしており、それをみたプロデューサーのPdoggさんがパン社長が声をかけ、このグループが生まれるきっかけとなった。またSUGAもこのグループのラップバトル形式で行われたオーディションに参加する前からラップをしていたらしい。楽曲の制作陣にいるSupreme boiくんもその仲間の1人というから、ときめく!

数多くの事務所のオーディションを受けた末っ子ジョングクは、動画でRMのラップを見ており、ファンだったため、有名な事務所を蹴ってRMが所属するビックヒットの練習生となったのはファンの中では有名な話。

 

iKONのBOBBYのラップも魅力的だが、BTSよりデビューが後なので、BTSが「HIPHOP」色のつよい音楽を生み出すグループの先駆けと言っても過言ではないだろう。

初期の楽曲は、歌詞についてフェミニストから批判を受けプロデューサーが謝罪するくらい、昔ながらの(?)男らしさにあふれていたし、そういう歌詞は90年代のHIPHOPらしさを思わせた。

ロックもHIPHOPももちろんスタイルやファッションとして取り入れることは容易だが、その音楽を愛してリスペクトしてるなら、その取り入れ方がダサいと思うはず。

BTSは過去に恐らく自身が本当に言われたであろうイヤミを引用して、そういことをいってきた他者を批判したラップをアイドルなのにやってしまうという…みんなでラブアンドピースフォーエバー夢見よう〜だけがアイドルではないと知らしめてくれたし、そういう点で最もアーティスト色を感じる。

 

4.プロモーション上手

供給過多とファンが思うくらい、次々に動画などのコンテンツが公開され、SNSの使い方やYOUTUBEの使い方が上手、というのは言うまでもない。

中でもVLIVEの有料チャンネルで放送されているメンバー全員で行くの旅番組(bon voyage)があり、笑いあり涙ありの人気番組になっている。ステージ上の彼らから想像できないほどの「のほほん」としたスタイルで構成されていて、ファンとしては、メンバー全員の素の姿がみられるのはとても嬉しい。

しっかりしていると思ったメンバーがパスポートをなくすへまをしたり、具合が悪くなったり、すっぴんは肌荒れしていたり…私たちと変わらない!と思わせてくれる。素の彼らを包み隠さず映しているような演出だ。七人もいれば馬が合わないメンバーも出てくるはずだが、小人数のグループに分かれてミッションを遂行することで、自ずとコミュニケーションが生まれ、最終的にグループとしての協調性が生まれる。それを放送して、お金も儲ける!という非常に効率的な放送になっている。まるで企業のゆるーい研修旅行のようなかんじだ。ファンからすれば、彼らと旅行に行ったらこんな感じか〜と思えたり、普段見られないメンバー同士の会話が聞けるのはとても嬉しい。普段はキレキレの踊りを踊って、鋭いラップをするメンバーの旅行での素の姿に、女子はキュンとなる。アイドルも人間で完璧ではないとわかり、尚更「応援」したくなる心理が生まれる。

 

5.  ミュージカル感

丈感、質感、素材感。いまいちその「感」とはなんなのか不明だが、BTSのミュージカル感は「感」で正しいと思う。というのも、振り付けで大体の歌詞で言いたいことがわかるようになっていて、まるでもうミュージカル、でもミュージカルじゃない!ミュージカル感がある!のだ。

振り付け担当のソンドゥクさんは、本当に革命家だと私は思う。アイドルの踊りはやたら振りが多くずっと動いている印象で、見せ場があるようでないものが多いと思っていた。でもソンドゥク先生の振りは難易度ももちろん高いが、緩急があり、力を抜くときは抜くのだ。そのおかげですごく惹きつけられる。

その他の別の振り付け師が振り付けをしているものもあり、中には、日本人のハタリエが振り付けを担当しているものもあるが、やはり緩急があり、歌詞と振り付けが連動していて、決め音にも振りのポイントを合わせていたりする点において一貫している。

ダンサーが大砲になるNot todayはなんだか、ミュージカルCATSのスキンブルシャンクスのシーンを思わせるような演出だ。

また、革新的と感じたのは、音楽番組でのカメラの撮られ方だ。常に舞台上にメンバーがいるわけではなく、一度幕内にはけるメンバーがいて、過去にない工夫がされている。EXOでも一人ずつうつされることがあったがバンタンは振り付けそのものに、それを取り入れたのだ。その演出力と独創性はまさにミュージカルをみているみたいな気持ちにさせられる。

ミュージカルではないけど、ミュージカル感のあるグループなのだ。

(いつもステージ上にダンサーがぎゅうぎゅうなので見栄えを考えて減らして欲しい笑)

6.アーティストとアイドルのハーフ

メンバーが聞いているという楽曲が音楽ファン騒がせている。現に、bmr編集長がジミンの好きなアーティストがコアすぎる!と褒めていた。

また、Apple MusicでBTSメンバーが選んだプレイリストをみて私も驚いた。普通にアーティストを目指す人が聴くような古き良き音楽とそこからインスパイヤされた最新ものまで選曲されていたからだ。

また、アイドルなのにsound cloudを駆使して楽曲を公開しているのも彼らならでは。カバー曲やメンバーが作詞作曲したソロ曲など、ファンとしては全然これでお金稼げると思うけどなっていうものも、無料提供している。

 

メンバー全員が楽曲の作成や作詞に関わったことがあるというのは、他グループとの大きな違いではないだろうか。作詞作曲の欄をみるとわかるが、メンバーが必ず参加しているのだ。

疑り深い私でも、彼らがきちんと作詞作曲に参加しているという裏が取れている。というのも、リーダーRMが必ずCDを出した後1人で生放送をし、一曲ずつ歌詞や音色など解説してくれたり、スタジオでのガチ作業中の映像など、これ作ってないとできなあと思うし、見てる側も音楽好き以外見ててたのしい?というガチコンテンツがある。

他グループの作曲者は外国人の有名なトラックメーカーの名前がある中、BTSに関しては社長とは別にPdoggとSlowRabbitという名義で韓国人が自ら楽曲制作していることがわかる。それはデビューから今も変わらずだ。その3人を師匠的な扱いでメンバーも楽曲を作っている。(そのほかにもADORAちゃん、Hisnoiseさんなどがいる全員韓国人)

 また、他グループとの大きな違いは、ミックステープをメンバーがソロで自ら製作しているところだ。なぜアルバムではなくミックステープなのか。ヒップホップをリスペクトしている点をすっと表現すると共に、アイドルという商売とアーティストである自分を使い分けているのだ。

アルバムをだす手前、売り上げのことを考えたものを作らないといけないとから、好きなことができない、好きなことは全てミックステープにいれた的なことをSUGAが言っていた。カーーーーッ。クール、天才みんしゅが!でもせっかくならその楽曲でアルバム制作してもいいと思うけれど・・・・

 

まだラップライン(RM,SUGA,J-HOPE)しかミックステープは作ってはいないが、次回はJUNGKOOKが出すと公言している。メンバーが自分でやりたいことを見つけ、それを実行する場を与えてもらえているような印象だ。多忙のスケジュールの中、動画制作をこなすメンバーがいたり、いやいや働きすぎ!と心配になる程だ。

メンバーが兵役に行ったタイミングで、人気が持続しにくい韓国アイドル界でどのように存続していくか既にグループ及び個人で考えているように思う。今人気を独占した以上、ネクストステップに進むべく各メンバーのアイドルとしてではなく、アーティストとしての一面を構築中といった感じだろう。その成長もファンは楽しみの一つだ。

 

 

この先彼らがどんな将来を歩むのか、伸びしろたーーっぷりで目が離せない!!